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浚渫・底干し

施工から数年経過したビオトープでの浚渫や泥さらいなどを実行し、ビオトープの維持に努めています。
浚渫(しゅんせつ)・底干しとは
ビオトープに沈殿した有機物(水生生物の死骸や枯死した植物、落ち葉など)を取り除く作業のことです。
ビオトープの規模によりますが、約5年に一度行うことを推奨しております。
浚渫のメリット
- 水質改善
- 水深の回復
- 外来生物のリセット
- 生きもの調査
浚渫のながれ
- 生きもの救出
- 池や流れの水を抜く際に、網などで魚類を捕獲し、仮設水槽などで保護します。
沈殿した枯葉などにもヤゴ等が隠れているので保護します。
また一時的に沈殿物を盛って放置すると中から生きものが出てくることがあります。
- 泥の掻き出し作業
- 水を抜いたらシートを傷つけないように泥を掻き出します。
乾燥させると栄養のある土になります。
- 乾燥
- 乾燥期間は、夏で5~7日、冬で10~15日ほど。
水中で嫌気的な状態だった池底の表面を天日干しします。
天日干しは、殺菌効果やリンの不活性化を促します。(リンが多いと藻が増えてしまいます)
またアメリカザリガニが見つけやすくなるので捕獲しましょう。
- 水入れ・生きもの放流
- 水道水を入れる場合は丸1日経ってカルキ抜きをしてから生きものを放流します。
外来や園芸のものはなるべく避け、水草はしっかり定着するように植栽します。
環境授業を推奨
浚渫は生きもの観察や外来種の捕獲のチャンスです。
授業の一環として活用いただけるよう、環境授業のプログラムをご用意しております。
外来生物のアメリカザリガニについて
浚渫時に乾燥させた際、アメリカザリガニを捕獲しましょう。
アメリカザリガニは生命力が強いため、水を抜いても泥の中や横穴などに隠れて生き延びます。
一度入れてしまったアメリカザリガニを完全に取り除くのは困難です。
浚渫を機に、子どもたちと外来生物について考えられたらと思います。
東京都北区袋小学校 浚渫


神奈川県長津田幼稚園 浚渫



生きもの保護水槽
上面に沈殿物をおき、水切りをしながら出てきたヤゴなどを捕獲します。
水切りした沈殿物は乾燥させ堆肥化します。
生きものや水草は下面の水槽に保管し、浚渫作業終了後に傷つかないように池に戻します。
中央区立久松小学校 屋上ビオトープ浚渫作業

ビオトープ底面に敷き均していた砂利などは、
一度掻き出し土嚢袋などに入れて乾燥させます。
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